日本学術会議哲学委員会より、提言と公開シンポジウムについてのお知らせです。
本年8月4日には、哲学委員会の「いのちと心を考える分科会」ではゲノム編集の生殖利用に関する提言を発出しました。
<提言>
提言「人の生殖にゲノム編集技術を用いることの倫理的正当性について」
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-24-t292-5-abstract.html
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-t292-5.pdf
また、令和2年12月5日(土)にシンポジウムが下記の通り開催されています。
<シンポジウムのご案内>
【開催案内】公開シンポジウム
「身体・社会・感染症―哲学・倫理学・宗教研究はパンデミックをどう考え
るか―」
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【主催】日本学術会議哲学委員会
【共催】日本哲学系諸学会連合、日本宗教研究諸学会連合
【日時】 令和 2年12月5日(土) 13:30~17:00
【場所】オンライン
【参加費】 無料
【定員】300人
【事前申込み】要
http://www.scj.go.jp/ja/event/2020/link/295-s-1205_link_1.html
【開催趣旨】
イタリアの作家パオロ・ジョルダーノは次のように書いている。
「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現し
たいのだろうか」。
コロナウイルスが第一に蝕むのは我々の身体だが、それを通じて、社会も
大きく蝕まれる。今回のパンデミックは、新自由主義とグローバリズムの限
界を露呈したと言われている。また、我々の社会が抱える根本的な不正義と
脆弱性も露わになってきた。身体をもって社会に住まう我々という存在のす
べてのレベルにコロナウイルスは影響を与えた。パンデミックについて、人
間とは何かを問い続けてきた哲学・思想は何を語りうるのかが問われている。
また、パンデミックの「終息」と経済・社会・教育活動の「再開」という
言説は、「もとにもどる」のが望ましいのだという前提を隠しもっている。
それでいいのか。もとにもどることを期待するのではなく、パンデミック後
(あるいは永遠に続くパンデミック中)の生き方と社会のあり方はどのよう
なものであるべきかをあらためて考えること、それこそが思想・哲学がなす
べきことである。
パンデミックにともなって生じたさまざまな問題のうち、既存の哲学的枠
組みで掬い取れるものを扱う、というやり方ではなく、哲学思想研究のやり
方や枠組みじたいを変えていく必要もあるかもしれない。本シンポジウムを
「パンデミック後の世界」の理念をともに構想する第一歩としたい。
【プログラム】 http://www.scj.go.jp/ja/event/2020/295-s-1205.html
【問い合わせ先】
日本宗教研究諸学会連合事務局
メールアドレス: jfssr20084*gmail.com (*を@に変更)